「頭を鍛える5つの習慣」は、TBS系テレビ「東大王」に出演する水上颯さんの初著書です。習慣の大切さ、思考力や知識力を身につける方法。読書で自分の思考力を磨く方法など。考える楽しさ、知識を得る楽しさなどを教えてくれています。
水上颯さんの紹介
クイズプレーヤー。タレント(ワタナベエンターテインメント所属)。将来は、医者とタレント業の両立を目指しているようです。
2012年 第32回全国高等学校クイズ選手権で優勝。
2014年 東京大学理科三類に現役合格。
2017年には、高い志と異能を持つ若手人材支援を行う公益財団法人 孫正義育英財団の財団生(1期生)に選ばれました。
現在は、東京大学医学部の6年生で、TBS系クイズ番組「東大王」に、東大王チームのリーダーとしてレギュラー出演しています。
↓水上颯さんの本
「頭を鍛える5つの習慣」の要約
はじめに
第1章 勉強の習慣
第2章 読書の習慣
第3章 記憶の習慣
第4章 時間の習慣
第5章 アウトプットの習慣
特別付録 水上颯をつくった10冊
おわりに
水上颯さんの読書術は、水上颯さんの思考が学べます。どんな人にも有益だと感じたので、今回シェアしたいと思いました。
本は、エッセイ形式になっていて、話の終わりに数行の「まとめ」が書いてあります。
水上颯さんの考え方
水上颯さんは、普段から効率的な勉強法を追求したり、読書で幅広い知識を吸収したりという日々の積み重ね(習慣)で少しずつ頭を鍛えてきたそうです。
頭を鍛えるとは、単に知識を詰め込むことではありません。
視座が上がって以前は見えなかったことが見えるようになったり、相手の話していることが深く理解できるようになったり、仕事や人間関係などにもいい影響が出てくるのです。2ページ
物事を俯瞰して見る能力が高まったり、視野が広がると言っているのだと思います。
「減衰」
物理学の用語で、物質の強度などが徐々に減少していくことを意味します。これが人間の頭の中でも起きていて、何もせずにいると、年を重ねるごとにだんだん理解力が落ちていくといいます。
思考力や知識力があると、頭の中で起きている減衰を最小限にすることができ、既知の知識も、より豊かに多角的に見ることが出来ます。
思考力や知識力を伸ばすために、水上颯さんは、日常生活の中で出会う意味の分からない単語をすべて記録し、意味を調べて、疑問と調べた結果をまとめてメモしています。
僕たちは毎日、何かしら新しい情報に接しています。しかし、多くの人はそのままスルーしてしまい、知識を身につけるチャンスを逃しています。3ページ
水上颯さんの勉強法(一部抜粋)
水上颯さんの勉強の仕方は、とても戦略的です。闇雲に目の前の課題に取り掛かるのではなく、どうやったら効率的に勉強できるかをよく考えています。
自分の足りていない部分に絞って勉強をする。
東大生のほとんどは、「一科目がめちゃくちゃできる天才」ではなく、「全科目がそこそこできるアベレージヒッター」です。25ページ
総合力を問われる受験勉強において大事なのは、「苦手を潰していく」ことです。26ページ
苦手な科目を得意分野にする必要はなく、いかに人並みのレベルにまで持っていくかが大切。最低限、他の多くの生徒が解ける基本的な問題は、確実にマスターするようにする。(苦手分野を克服することに焦点を当てるのは、伸びしろが大きいという理由から。)
水上颯さんの読書術
水上颯さんは、小学生の頃、学校の図書室で本を借りて、毎日2冊の本を読む習慣がありましたが、高校入学後は、読書から遠ざかっていた期間があったと言います。
再び読書の習慣を取り戻したのは、東大に入った頃、同級生と話をしていて、相手の話を理解することで精いっぱいで、自分の意見が言えないことに危機感を持ったことがきっかけです。
本は、「教えてくれるもの」ではなく「考えさせてくれるもの」
自分の思考力や読解力を鍛えるために読書をする。
そもそも、速読術を求めるのは、「役立つところだけ効果的にピックアップしたい」という思いがあるからでしょう。でも、それでは多少の知識は増えても、書かれている内容については吟味できず、思考力や読解力が育ちません。62ページ
簡略本についても同様で、一方的に情報を受け取って「わかったような気」になっているだけで、自分の中で深く熟考することがない為、表面的な理解で終わるとのこと。
読書をする一番の目的は、知識を得ることだけではなく、本の内容から発展させて、自分でいろいろ考えるきっかけにすること。
本の内容を「覚えておく」ことを重視する人もいます。でも、記憶には限界がありますから、僕は「忘れてしまってOK」と考えています。
新しい情報や知識を得るだけではなく、自分が何を思ったか、どういう考えをしたのかというのも重要だからです。82ページ
本を読んで考えるとは、こういったことを自分の中で考察していくこと。
「自分の考えとは、どこに違いがあるんだろう」
「この人、何がいいたくてこれを書いたんだろう」
「わからないなあ?どういうことだ?」
「自分はこう思うけれど、この人はどうしてそう言っているんだろうか」
「ここはどういう意味なんだろう」
こうして頭を使うことで、「考える力」が磨かれます。たとえ、本の内容を忘れてしまっても、考える力はあらゆる場面で活用できます。83ページ
簡略本や他の人が書いた書評、レビューとの付き合い方
まず、何の予備知識もない、まっさらな状態で本を読んでみる。難解な内容でも、考えに考えて自分なりの解釈をつけてみる。その後に簡略本や超訳本、他の人の書評やレビューなどを見て、「そういう解釈も成り立つな」と多角的、客観的な視点で見てみる。
自分の考えとの違いについて考察してみたり、著者の主張する内容を一歩引いた視点で眺めてみたり、著者の真意を探ってみたり、本のテーマから何かを考えるきっかけにしたり。
水上颯さんの読書スタイル
・速読や飛ばし読みはしない。一冊の本をじっくり考察しながら読む。
・最初に分厚い原本を読み、後で簡略本を読み、自分の意見と比較してみる。
・複数の本を併読することはしない。一度に一冊を集中して読む。
・一冊読んだら、次は違うジャンルの本を選ぶ。
・書かれている内容を鵜呑みにしない。著者の意図を探りながら読む。
・対立した内容の本は両方読んでみる。アウフヘーベン ※ 的に昇華する。
・自分とは違う意見が書かれた本も読んでみる。
・興味のないジャンルにもあえてチャレンジする。
・本を読む前にレビューや書評は見ない。(自分にバイアスをかけないため)
※ アウフヘーベンとは、対局にある両方の意見を、より高い次元でとらえて、理解すること。矛盾した2つの意見を正誤や善悪で判断するのではなく、自分の中で昇華させ、新しい見地を得ること。
僕たち人間は、基本的に好きなものにふれようとします。読書でも、意識しないでいると共感できる本ばかり選んでしまいます。それだと、楽しく読むことはできますが、考えながら読むという点では弱くなります。66ページ
水上颯さんは、クイズに答えたり、クイズを作ったりするお仕事をされている理由もあって、幅広い知識が必要なため、本もジャンルを問わず、さまざまな内容のものを読んでいます。
今まで敬遠して興味がなかったことでも、その分野の本を読むことで、ものの見方が変わり、興味が湧いてくるきっかけとなり、自分の世界が広がることがあります。
ジャンルが偏ると、自分の思考やものの見方も偏るので、そうならないために、意識的にいろんな本を読むようにしているようです。
水上颯さんに影響を与えた本(一部紹介)
神谷美恵子著「生きがいについて」
ハンセン病療養施設で生活する患者さん達の姿と、それを目の当たりにした著者が「生きがいとは何か」について考察する本です。
この本を読んで水上颯さんは、自分と同じように幸せだと笑える人を増やしていきたい、「人を笑わせること」が自分の生きがいだと思うようになります。
テレビに出演するのは、観てくれる人を楽しませる為だし、医者になるのは病気の人を治して笑顔になってもらう為だとのこと。
ブラックジャック
医師免許を持たない天才外科医のお話です。
水上颯さんのご両親は医者で、水上颯さんは小さいころから自分も医者になるんだろうな、と漠然とした思いがあったが、中学生の時にこの本を読んで、「医者になりたい」という気持ちが確かなものになったとのこと。
「頭を鍛える5つの習慣」の感想
人は、その人の「過去の経験」や、「思い込み」というフィルターを通して外側の世界を判断しています。どんな人も、その人なりの主観で物事をとらえる傾向にあり、物事をありのままに見ることが難しいですよね。
水上颯さんという人は、「物事を限定的に見ない」ということを大切にしていて、常に、今の自分の思い込み(狭い視野)を外して、広い視野から物事を見ようと意識している様子が、本を読んで一番に感じたことです。
水上颯さんの読書術は、人との交流に似ていると思いました。本を読んで、未知の考え方やマインドにふれることにより、自分の考えが変化したり、新しい気づきを得たりして自分が成長していくきっかけにする。
以前ご紹介した本の中で、「読解力と読書の習慣との間には、因果関係がなかった(本を読む習慣があるからと言って、必ずしも読解力に優れている訳ではない)」という内容のことが記載されていたのですが(書評には書いていません)
それは、読書をする子が、本を読んで自分の考えを発展させるような、深く思考を巡らすような読み方をしていないせいだろうと思いました。
ただ単に、知識を得るために読書をするならば、それはAIのやっていることとたいして変わらないな、と思いました。 水上颯さんの本は、AIにはまねできない、人間らしい読書の仕方というものを考えるきっかけになりました。
最後に、水上颯さんは、周囲の人から評価されたり、結果を求められたりしても、自分を見失わない自信があるんだそうです。
それは普段から読書などの知的習慣の中で、自分の気持ちや思考にきちんと向き合っているからだろうと私は思いました。
過去にご紹介した橋下徹さんも著書の中で、
ビジョンや自分の軸を持つには、普段から本や新聞を読むときに「自分ならどう思うか、どう考えるか」を考えることが大切だと述べています。
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