「転職と副業のかけ算」は、幼少時代に父からサバイバル能力を鍛えられたmotoさんの、年収240万円から年収5,000万円になるための考え方や、仕事&転職術と副業術が実践的な内容で書かれている本です。
motoさんの紹介
motoさんは、地元の短大を卒業後、地方のホームセンターに入社。その後キャリアアップ転職を4回し、現在は、サラリーマン年収1,000万円、副業年収4,000万円を実現しています。ツイッターのフォロワーは8万人超えです。
motoさんの職務履歴
moto父ちゃんの口癖は「自分の金は自分で稼げ」
幼少時、父からこずかいやお年玉は一切もらえなかったmoto少年。(;´・ω・)
千尋の谷に落としまくるスパルタ父ちゃんに鍛えられ、小学生時代はポケモンを友達に売ってお金を稼ぎ、中高生時代は転売でお金を稼いだという。
サバイバル能力を幼少時に身に着けたmoto少年は、高校時代はアルバイトなどせずとも月20万円稼げるまでに成長する。
motoさんが短大卒なのは、学費を自分で工面しなければならなかったから。
1社目 小売り業界で採用を経験(社会人1年目) … 年収240万
2社目 人材業界へ業種変更、営業の役職を経験 … 年収330万
3社目 人材業界最大手のリクルートで役職の昇給 … 年収540万
4社目 IT業界のベンチャーで営業職を経験 … 年収900万+副業200万
5社目 現在は、広告業界のベンチャーで営業部長 … 年収1,000万+副業4,000万
明るい人が出世しやすい理由は人徳とかではなく単にコミュニケーションコストが低いから。情報が集まりやすい上に、その情報を積極的にシェアすることで人から感謝され、ほかの人からも情報が入ってくる。自分だけ得する形で情報を使うのではなく情報を使って自分の信頼を創る人はどこでも出世するよ。
— moto (@moto_recruit) March 12, 2018
↓motoさんの本
「転職と副業のかけ算」の要約と感想
序章
第1章 年収240万円の地方ホームセンターを選んだ理由
第2章 地方ホームセンターやリクルートで学んだ「成果」に繋がる働き方
第3章 4度の転職で年収を上げ続けた「転職術」
第4章 本業を活かして稼ぐ「サラリーマンの副業」
第5章 生涯年収を最大化する生き方
おわりに
1冊の本全体の構成としては、ページ数の9割強が、転職を含めた会社員の働き方や考え方について書かれていて、1割未満が副業の話となっています。
転職に関する内容は、実践的な内容が中心となっています。特に第3章は、キャリアの描き方、転職エージェントとの付き合い方、履歴書の書き方、面接の受け方、内定後のこと、転職してからの姿勢など、情報量が多くて、要約しきれなかったです。
副業部分も構成の1%未満と言っても内容は濃いです。内容はツイッターの運用が中心ですが、この副業のページの部分だけで1冊の本に相当するくらい、私にとっては得るものが多かったです。
ここでは、motoさんの仕事に対する考え方をご紹介しますので、年収5,000万円のmotoさんのマインドをしっかり身に着けて、持って帰ってくださいね。
motoさんの基本的な考え方
本業
・給料はもらうものではなく「稼ぐもの」。
・本業に全力を尽くす。(「定時で帰って副業に力を入れる」とは考えない)
・成果主義の環境に自ら飛び込み、成果を出して転職する。
・経験値を上げるために少し背伸びをして自分から仕事を取りに行く。
・デキる先輩を徹底的にまねる。
・年収を上げるには、自分の市場価値を上げる必要がある。
副業
・本業で得た知識を副業に活かす。
・時間を切り売りする労働集約型の副業はしない。
・副業はコンテンツ化して、自分のブランド力で販売する。
年収1.000万円の求人で求められる5つの要件
市場価値(個人の生産性)を高める5つの力
1.論理的な思考ができる力
2.構造的に物事を捉える力
3.物事を俯瞰したうえで、課題を特定する力
4.課題に対して仮説を立て、誰にでもわかりやすく話せる力
5.1~4を用いて組織をマネジメントする力
自分の仕事だけを考えるのではなく、
業界の状況→会社の課題→部署の役割→自分のミッション
物事を高いところから俯瞰して、自分に求められている成果を果たすという発想。
自分の市場価値を高める=自分の生産性を高める
motoさんの転職術
89ページ
闇雲に今の仕事で努力をしても年収は上がらない
「市場から評価される経験」を積んで市場価値を上げる。
90ページ
いい転職エージェントは面談で、「自分のいいところ」だけでなく、「よくないところ」や「伸ばすべきポイント」を教えてくれます。
自分の現状の市場価値を知るには、転職エージェントで自分の値段を知る
職務経歴の書き方
「相手が求めていることに対して、自分ができること」を伝える。
相手のニーズ→転職サイトや企業のHPに載っている。
入社を希望している企業の課題を知る→ネットで検索して社長や社員の記事を読む
4つの視点
・「共通点と類似点」を見つける
・社内評価ではなく「市場価値」を意識する
・自分の「役割」を明確かつ「定量的」に伝える
・面接での「ツッコミどころ」を用意しておく
企業が求める能力と自分の経験(職務履歴)の「共通点と類似点」を書く。「入社したら活躍してくれそうだ」と相手が納得できるような内容を書く。
キャリアサマリーを作成し、面接官が聞いてみたくなるポイント(ツッコミどころ)を意識して書く。
職務経歴ひとつをとっても、motoさんは戦略的で、すごく準備をされています。転職歴が多い方は、motoさんのようにキャリアサマリーを作ってもいいですね。
転職のページのマリィの栞
87ページ
転職で最も評価されるのは「考えたうえでの行動経験値」
91ページ
市場価値を上げる3つのキャリア設計図
96ページ
大事なのは在職期間ではなく中身
98ページ
転職のタイミング
100ページ
求人を検索するとき
102ページ
どんな力をつければ自分は評価されるのかという視点
108~112ページ
軸ずらし転職
109ページ
年収レンジの高い業界を選ぶ
115ページ
同じ環境にいた人の「転職その後」を参考にする
134ページ
職務経歴書の書き方
138ページ
求人は「何らかの課題を解決してくれる人」という意味
166ページ
転職は入社して活躍することがゴール
167ページ
次のキャリアを目指して「結果をだし続けること」
173ページ
安定は企業に求めるのではなく「自分の能力」に求める
motoさんの副業術
会社員としての経験や、転職で得た知見をコンテンツ化して、主にツイッターで活動して副業収入を得ています。転職に関する記事を発信して、読者から「転職に詳しい人」という信頼を高める努力をしてきたそうです。
自分をブランド化する
「あなたは誰で、何ができる人ですか?」
大切なのは記事の数ではなく、自分の経験を出し惜しみすることなく発信し、「人の役に立つ内容」を生むこと
ツイッターをやっている人は読んで損はないと思います。小手先のテクニックでフォロワーを集めるよりも、もっと本質的で大切なことが書かれています。
共感の力がフォロワーを集め、「いいね」や「リツイート」につながっていきます。
転職と副業のかけ算とは、
本業から得た知識を使って副業に取り組み、副業で得た知識をさらに本業で活かす。そうやって自分の市場価値を高めていくこと。
motoさんは、人材派遣業界の営業職というキャリアを活かし、副業では転職に特化したメディアを運営、さらにその副業で得た知識を現在の営業職に活かす、などしています。知識だけではなく、人脈や仕事なども副業から本業につながる場面も多いそうです。
知見を使って稼ぐ具体的な起業の仕方については、この本でご紹介しています。
まとめ
motoさんのワークスタイルは、とても合理的だと思います。
本業にエネルギーを集中させ、そこから得た知識を副業で惜しみなく他人にシェアする。シェアすることで、他人からの信頼を得て、自分をブランド化し、ブランド化した自分がコンテンツを配信する。
副業で得た信頼が本業の仕事の受注につながり、そこで得た知見が副業に活かされ…とプラスのスパイラルが回っていきます。
motoさんは、とても強い人です。motoさんには「ラクして稼ぐ」という発想は全くないです。「ラクして稼ぐ」という動機では稼げるようにはならないとも発言されています。
普通の人はmotoさんのやり方をそのまま真似できないかも知れないけれど、「自分の知識を他人にシェアして、他人からの信頼を構築し、自分をブランド化する」という部分は真似できるのではないかと思います。私は真似しようと思いました。
もし、この本を読む方がいらっしゃったら、自分には無理と最初からあきらめず、自分でも真似できそうなところから階段を一歩ずつ上がる間隔で行動してみるといいですね!
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