「大人の週末起業」とは、人生100年時代、80歳まで働く「ライフワーク」としての起業を提案するノウハウ本です。ネタ探しなどの準備から、セミナー企画・集客・コンサル、起業の注意点などが分かり易く書かれています。
藤井孝一さんの紹介
藤井孝一さんは、中小企業診断士の資格を持つ経営コンサルタントです。㈱アンテレクト取締役会長でもあります。大手金融会社でサラリーマンとして働きながら、経営コンサルタントとして副業を行い、3年後に独立し今に至ります。
著者自身の経験から、会社員を辞めずに、将来独立を見据えて起業することを「週末起業」と命名し、2003年に「週末起業実践会」を創設し、多数の起業家を育成されています。
↓藤井孝一さんの本
「大人の週末起業」の要約
はじめに
Chapter 0 人生100年時代の衝撃「稼ぐ力」で生き残る
Chapter 1 こんな定年後はイヤだ!定年残酷物語
Chapter 2 小さな起業を成功させる!「大人の週末起業」
Chapter 3 「大人の週末起業」はこうやる!~準備編ネタを見つける~
Chapter 4 「大人の週末起業」はこうやる!~実践編 顧客を獲得する~
Chapter 5 起業のやってはいけない!10のタブー
おわりに
なぜ週末起業なのか?
寿命が延びた人生100年時代の今は、誰もが定年退職後も、収入のことを考えなくてはならない時代になりました。この本では、サラリーマンを定年後、自力で稼ぐために、サラリーマン在職中の起業を勧めています。
週末起業の手順
ネタを見つける
ステップ1
決意する
自分の年表を作る
ステップ2
専門分野を決める
自分の棚卸しをする
ステップ3
専門家を名乗る
肩書を作る
名刺を作る
プロフィールを作る
顧客を見つける
ステップ4
情報を発信する
ブログなどを始める
名刺交換をする
ステップ5
人を集める
ステップ6
相談に乗る
ステップ7
成約する
起業のネタは「専門家(スペシャリスト)」に限定します。理由は、自分の過去のキャリアが活かせるからです。
専門家とは、特定の分野について「知識」「能力」「実績」を持っている人です。これら3つの力を活かして、企業や個人の問題を解決するプロフェッショナルのことです。
肩書・プロフィールを作る3つのポイント
・誰の問題を解決するのか…顧客(ターゲット)を絞る
・どんな問題を解決するのか
・どうやって解決するのか…方法・手段
自分をPRするために作成するプロフィール。本の著者の紹介欄を参考にして作成すると良いそうです。プロフィールは、仕事の依頼を受けると提出を求められるので、自分でビジネスをする場合、絶対に必要なものだそうです。
集客は「売り込む」のではなく「呼び込む」
「大人の週末起業」で目指すのはスペシャリストです。スペシャリストは、お客様から「先生」と呼ばれる仕事です。
ところが、売り込んだ途端、あなたは相手にとって「先生」ではなくなります。相手はあなたのことを「スペシャリスト」ではなく「営業マン」とみるからです。
電話を使ったセールスやダイレクトメールなどの営業はしない。「買ってください」とか言わない。
では具体的に何をすればよいか?
・自分の専門分野に関する情報を発信する
・情報の受信者向けにセミナーなどを開催し、集まってもらう
・セミナー内容に共感してもらい、希望者の個別相談に応じる
・相談に乗りながら、相手からコンサルティングを要請させる
自分が何をしている人なのかを情報発信していく。「こういう活動をしています」「こういう商品やサービスを扱ってます」ということを伝える。
自分の専門分野について、継続的に「情報発信」をします。
あなたが発信する情報に集まる人は、かなりの確率であなたの専門知識を必要としている人です。彼らは、あなたが専門家であることを知り、あなたの話に興味を持ち、必要ならあなたに助けを求めます。つまりあなたは、お客さんがあなたに助けを求めたくなるような内容を発信していくのです。
情報を発信する媒体は、メルマガ、ブログ、ホームページが紹介されています。ブログを始める前に「ブログ企画書」を作成して、しっかり「顧客に伝わる・顧客を集める」ブログを作成します。
「大人の週末起業」の感想
「大人の週末起業」とは、仕事の経験や実績を積んだ50代をターゲットとしている為ですが、20~30代にも十分に役立つ内容だと思います。
本の前半部分は、「何故今、週末起業が必要なのか?」「週末起業のメリット・デメリット」などが書かれています。本のメインテーマである「週末起業」の具体的な内容は、Chapter 3 から始まります。
先ほど紹介した「売り込み営業をしない」という集客の部分は、アフィリエイトなどのネットビジネスにも応用できると思いました。
ブログを書くときに、「肩書を作る際の3つのポイント」を意識して書くと、読者さんに喜ばれる記事が書けると思います。
副業に対する考え方は、以前ご紹介した「転職と副業のかけ算」の著者motoさんに近いと思います。
二人の共通点は以下の通り。
・自分の過去の仕事の実績や経験で得た知見を活かして副業で稼ぐ。
・自分をブランド化して専門家(スペシャリスト)としてコンテンツを販売する。
motoさんは、あくまで副業としての位置づけで、本業は辞めずに続ける、藤井孝一さんは、副業が起動に乗ったら、本業を辞めて独立するという点が二人の相違点です。
例えば、私の知人は最近、「アロマハンドセラピスト」の資格を取ったのですが、今までビジネスをしたことがありません。
この本は例えると、「アロマハンドセラピスト」として活躍したい人向けではなく、「アロマハンド」を教えたい人や、「アロマハンドセラピスト」にアドバイスするコンサルタント業を目指す方におすすめの本です。
起業するために、具体的に何をすればよいのか、一つ一つステップを踏んで書かれてあります。
自分でビジネスをしたことがない大部分の人は、スキルを身に着けるところまでは自力で出来るけれど、集客やマーケティングなどのところで二の足を踏んでしまいますよね。
私の友人も、「アロマハンドセラピスト」の資格を取るまでの行動力はすごかったのですが、そこからピタッと止まってしまいました。
もちろん、この本1冊だけで起業のすべてが解決するわけではありませんが、この本に書かれている方法を、まずやってみることが大切かな、と思いました。失敗したらその時また考えればいいですよね。
「アロマハンド」を教える方法としては、実際に顧客と対面する方法以外にも、「You tube」で動画を配信したり、スカイプやズームなどを使って生徒さんに教えたりする方法がありますよね。
その前に、ブログやツイッター、フェイスブック、インスタグラムなどを使って、自分のスキルを世の中に伝えることが必要ですね。
マリィのアウトプットコーナー
ここでマリィが、マリィの知人をモデルにして「アロマハンド」を教える仕事の、肩書・プロフィールを作成してみたいと思います。
マリィの肩書・プロフィール
肩書を考える
誰の問題を解決しますか?
「ハンドアロマセラピスト」になりたい人。主に20~40代の女性。
どんな問題を解決しますか?
「ハンドアロマセラピスト」のスキルを教える。
「ハンドアロマセラピスト」の資格取得対策を教える。
どのように解決しますか?
対面で指導。動画・テキスト配布。
遠方の生徒にはスカイプ・ズームで指導。
「アロマハンドセラピスト」電子書籍販売。
フェイスブックグループやライングループ等で質疑応答。
肩書は
「アロマハンドセラピスト」講師
プロフィールを考える
基本情報
生年月日や最終学歴、資格など。
アロマハンドセラピスト。〇〇県出身。
事業内容
・女性を「アロマハンドセラピスト」として育てることをライフワークとする。
・資格取得のための指導や、起業支援なども行う。
実績
・○○アロマ検定協会うんぬん
「アロマハンドセラピスト」認定。
・アロマ関連のセミナー多数開催。
・手作り石鹸をきっかけに、アロマの世界の
奥深さに魅せられ、アロマ関連の資格を多数取得。
・親切・丁寧がモットー。
ストーリー
顧客が「アロマハンドセラピスト」として活躍できるように導く。
プライベート
趣味や仕事に対するビジョンなど。
・趣味は、ペットのインコと話すこと。ドライブ。食べ歩き。
・お客様の夢を叶えるお手伝いをします。
恥ずかしいですが、ちょっと試しに書いてみました。趣味や得意なことがある方は、このテンプレートに当てはめて作ってみてくださいね。